古代のガラス

古代四大文明の頃になるとガラスは人類の手によって製造されることになる。

西アジアではアルカリ系ソーダガラスが製造されることに対して、中国や東アジアのガラスは石灰の代わりに鉛を使用するため、鉛ガラス・鉛ソーダガラスなどと呼称された。

西アジアである古代メソポタミア文明では紀元前2300年頃、ビーズや玉のようなガラス細工が造られ始めた。これらが暮らしに溶け込むガラス製品が造られ出したのはその後紀元前1600年頃でイラクのテル・アスマルやバビロニア地方の遺跡からガラスが出土されている。 その後約100年後に古代エジプト文明でもガラス製造が盛んとなる。

その理由としては、紀元前1400年代のトトメス3世のメソポタミアへの外征によるものが大きい。紀元前15世紀あたりのエジプト王国はあまり外征などを行っていなかったためガラス製造の勢いは小さいものだったが、メソポタミアへの外征によりガラス製造の技術が伝わるとその後紀元前15世紀から11世紀にかけてガラス製造の勢いが著しく大きくなることとなった。

その後約500年の間ガラス制作に空白の期間ができるものの、紀元前6世紀頃にペルシャ帝国に服属されると再びガラス製造の勢いが強まり、また、技術面でも大きく進化を遂げることとなった。